平成二十四年の年頭にあたり、新年の御挨拶を申し上げます。

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年一年は、東日本大震災をはじめ、「アラブの春」に代表される中東での革命、ウサマ・ビン・ラーディン氏や金正日総書記の死去といった多くの出来事がありました。この激動の時代を生きていることを改めて感じると共に、その時代の中で何をするべきなのかを考えさせられる一年でもありました。
思慮深く先を見据える力、すなわち先見力が問われた一年だったとも思います。一つ一つの現象は、起きてから対応を考えるのは簡単ですが、その現象が発生する前からその後のことを考えるのは簡単ではありません。しかし、そういった力が特に昨年には求められたと思います。原発問題などでは、その先見力の無さを政府は追及されましたし、次々に起こる現象から、後手後手になってしまったような印象を受けました。

東日本大震災で思い返すことと言えば、震災当日に「東京都内避難場所」というGoogle Mapsを利用した避難場所リストを作ったことです。


より大きな地図で 東京都内避難場所 を表示

あの地図を作成したのは午後6時40分、震災の3時間54分後でした。関西にいた僕には比較的冷静にこの震災を受け止められるだけの余裕もあり、Twitterで冷静に情報を見ていました。タイムラインがすごい勢いで流れる中、「避難場所を探す人」と「避難場所を提供する人」のつぶやきが錯綜しているのが観察できました。普段であればRTで情報が拡散して、一気に浸透するところなのでしょうが、あのような状態では集約された情報の方が良かったでしょう。なぜなら第一に、情報のスピードが早過ぎて、ユーザー一人ひとりの情報処理能力が追い付かない事、第二にデマなどの情報もあり、情報に対する人間が根底に持つ「懐疑」が表面化されてしまったこと等があると思います。
結果的に、Twitter上で名乗りを上げていただきリスト作業を手伝っていただいたボランティアの方などを含め5名で、約400か所の避難場所をお知らせすることが出来ました。当日だけで表示回数は190万PVとなり、一定の成果を上げることは出来たのではないかと思っています。
しかし、その反面、「この情報は間違っている」「何時間も歩いてきたのに避難所が閉鎖されているじゃないか」といった言葉をもらうこともありました。その時点では避難所として開設されていても、後から諸事情で閉鎖した避難所も少なくありませんでした。こういった「後天的な情報の間違い」は大なり小なり防げないところもあるのですが、情報の流れの中にいる身として、先見性があれば防げた問題なのじゃないかと公開することもありました。

あの一件も手伝ってか、ソーシャルメディアの有効利用についてお話をする機会が多いです。きっと来年もそうなるのではないかと思っていますが、もっと先を見据える力を養っていきたい、これが今年の抱負になりました。相変わらず自分はやっぱり継続性があまりなく、それが弱点になっているのも間違いないところでして、継続性もそうですが、先見性を持てばこういった問題も解決するとは思っています。とにかくやることをちゃんとやれっていう話ですね…。前を向いて頑張りたいと思います。

新年早々、オウム真理教特別手配犯であった平田信容疑者が逮捕されるという出来事がありました。今年も波乱含みの一年となりそうです。

御反論を頂戴致しましたので

就活生組合委員長を名乗る宮内氏から御反論を賜りましたので、同氏御希望の通り、ここに再反論をさせて頂きます。両者にとってこの議論が相互の理解ならびに一般社会に対する両者意見の理解となることを願います。

あなたを公正で理性的な方だと認識したうえで、記事に対する個別の反論をさせて頂きます。RTなどして、私ども就活生組合が「批判をすべて悪意のあるものだとして切り捨てる」団体ではないことを周知願いたい。

RTしてTwitterが荒れるのは嫌なので、恐縮ですがこちらにて。まずは御対応頂きありがとうございます。小職のような者の意見に対し、御対応頂ける代表の方の真摯さに、活動の本気度を見出しました。

記事”■就活生―企業間対等という論理”についての反論。憲法28条は、”勤労者”の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。とあります。”労働者”ではありません。これは”労働者”より広い範囲だとするのが憲法学上有力です。そして私どもは、就活生が憲法28条における”勤労者”にあたると考えています。これからすぐに勤労するものですから。”翻って見るに、就活生とは就職活動中の学生を指すのであるから、当然の如く労働者ではない。”その通りですしかるに憲法28条の権利をとくに労働者に保障し実体化したものが労働三法であり、「勤労者」たる就活生を保護するに具体化する法律はない。ご存じのように、憲法上の権利の大半は具体的立法を待たずにその権利を主張することはできません。勤労者たる就活生の、団結し経済的利益を求める権利を、具体的立法という形で実現したい。その意味で、第一項の批判はまったく的外れで、憶測でものをいっているにすぎません。「労基法に保障されてるものを守れ」ではない。「就活生の労基法ををつくろう」が我々の主張です

一昨年話題になった「内定切り」の際には、内定を得ていた学生が企業側との交渉を行うために、組合(社内組合ではなく、社外の組合)に加入し、団体交渉を行った経緯などがあります。(参考:47ニュース)この場合、この学生は就職活動を終え、内定を得ていますから、就活生ではありません。また、労働者ではありませんが、数カ月後に同社にて労働を行うことが確約されているわけですから、労働者に準ずると見ても差し支えないと思います。

ところが、就活生に関して言えば、就活生各々が就職を希望していることは自明であるにしろ、その希望通りに就職できるかどうかはまた別問題でしょう。現に来年卒業の就活生の内定率は59.9%(文部科学省・厚生労働省発表、2011年10月現在)であり、「全国の来春卒業予定者数(約55万人)にあてはめると、約42万3千人が就職を希望し、その4割にあたる約17万人が内定を得られていない計算だ。」(一部報道)とあります。この状況下において、この17万人も勤労者にあたると言えるでしょうか。この17万人の中には、貴殿の言う「これからすぐに勤労するもの」に当てはまらない者も多数いると思われます。

まとめれば、貴殿の主張は「就活生は遠かれ近かれ内定を得るべきもので、それにより広義の勤労者になる」という前提のものに立っておられ、その主張は売り手市場のそれを彷彿とさせる、甘い考えでしかないと指摘せざるを得ません。

なお、労働組合か否かはともかく、団体を形成し社会に啓蒙ないしは意見を広めること自体について、違法性を指摘するものではありません。ご承知おきください。


■何を目指しているのかについて。大学側が手放しで歓迎していた、というのは正直申し上げて存じておりませんでした。不勉強をお詫びいたします。しかし、これは大学の自治の話にも関わってきますが、近年大学の意志決定に学生は入っていません。

これは直接関与しているか間接関与しているかの違いはあるにせよ、全く意思決定が反映されていないという事ではないと思います。


就活生組合のアカウントを見て頂ければわかるとおり、組合結成からまだ2週間も経っていません。本格的活動は準備中とも書いています。その段階でロビー活動を求めるのはいくらなんでも酷でしょう。今後はしていくつもりですが。 よく発言を追い、就活生組合の動きを細かくチェックしていらっしゃる貴殿が、それを見逃すはずがない。これが、私が「悪意のある記事」だと判断した理由の一つです。

すいません、細かくチェックも何も、あの記事を書いた直前に貴団体のことを存じあげたまでであり、不勉強をお詫び申し上げます。ただ、本格的活動は準備中とありますが、法律案を策定したりといったかなり「本格的活動」に着手していると思いますがいかがでしょうか。一般的にはこういった市民活動においては、構成員形成→世論形成→大綱策定→請願陳情といった流れだとは思いますが、法律案の策定は大綱策定にほかならないと思いますが…。


■どれだけ寄付を募ればいいのだろう 非営利活動をやられたことがあればご理解いただけると思いますが、寄付金というのはまったく集まりません。あれだけ呟いても、です。サーバー代ドメイン代の支出は1万円程度でしたが、それすら補えず組合幹部の自腹でした。就活生にとって一万円は大金であり、「大幅な赤字」という就活生組合の発言は何も間違っていないと考えます。いずれ帳簿は公開しますが、窮状をわかっていただけると思います。ロゴと名刺のデザインをしていただいたデザイナーさんに、わずか3000円しか支払えないのです

サーバー代ドメイン代の支出は1万円程度とありますが、無料のレンタルサーバーも世の中にはありますし、それを大金だとおっしゃるのであれば、なおさら節約志向はないのでしょうか?

「それすら補えず組合幹部の自腹でした。」とありますが、組合というものが法人格を取得していない場合(すなわち法人格のない任意団体)、組合という組織を取る以上、組合の構成員が負担すべきものではないのでしょうか。それを踏まえれば、そのような大きな支出はしないと思いますが。

特に非営利として行われるのであれば、非営利組織の運営としての感覚が問われるものだと思います。ロゴと名刺のデザインもそうですが、御自分でお作りになることなどは考えられなかったのでしょうか?


■代表の資質 これはお詫び申し上げるしかありませんが、私のプロフィールにもあります通り(急いで書き変えたなどという事実はありません)私は就組委員長という公人であると同時に一大学学部生という私人です。私人としてのツイートはしますし、それが悪いとも思えません

活動以前のつぶやきはともかくですが、同じような主張を(例えば大企業の社長などの)公人がしていたら指摘しませんか?読み手の気持ちになれば、まるで背景に公安でもいるのではないかと慄く者もいるかと思いますが…。個人的にはよくSPA!がこれを指摘しなかったなと感心しています。

■個人的所感 個人の利益を追う人もいれば、社会的利益のために動く人もいます。私は後者です。それがプロ市民といわれるならば、別に構いません。SPAへの反論はこちらですのでご覧ください。http://news.nicovideo.jp/watch/nw162883″1年目も2年目もフル単位を取っていて、3年前期までに卒業要件の80%以上を取得している学生”しかまともに生きていけない社会に矛盾を感じるのです。

大学は何をするところなのでしょうか?私が申し上げるのは実に不憫なのですが、多くの大学は履修可能単位を履修した場合、3年次には卒業要件単位の殆どを取得できるように設計されています。その上で就職活動を行い、例えば一般的に目安とされるゴールデンウィークをすぎれば、あとの10ヵ月は(ゼミとか卒業論文とかを除いて)時間があると思います。そうでなくても、夏休みや冬休みに旅行なり自分探しなりできるのではないのでしょうか?ちなみにフル単位どうこうを取らなくても、まともに就職活動をして内定を得た者もいくらでもいるでしょう。

以上で反論の大枠は終わります。再反論を個人的にはお待ちしていますが、ロビー活動の企画や人員募集など多忙で、再反論に対する反論はつくれないかもしれません。これについては、代表として素直にお詫び申し上げます。

引用返信形式となりましたが、意見をさせて頂きました。誤字脱字などがございましたら、謹んでお詫び申し上げます。

「就活生組合(就活生ユニオン)」とやらを一刀両断する

就活生組合(就活生ユニオン) ( @ShukatsuUnion ) という団体がある。
去る11月23日に「就活ぶっこわせデモ」と称し、新宿でデモ活動のようなことをした彼らを、UStreamなどで視聴した人も少なくないことだろう。

単刀直入に、彼らの主張は荒唐無稽で意味を成さない。なぜだか説明したいが、きっと彼らは高学歴で論理的に何かを述べることが得意なのだろうけれど、僕はそこまで頭がよくないし、論理的文章力もない。親知らずを抜いた直後で頭痛もすると言い訳をさせてもらった上で、気づいた点だけ箇条書きにした。

■就活生―企業間対等という論理

この理念は察するに、労働基準法第二条「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。」に多くの影響を受けているものと思われる。ただ、これは既に労働している者と既に雇用している者との対等についてを述べているはずだ。

翻って見るに、就活生とは就職活動中の学生を指すのであるから、当然の如く労働者ではない。(労働者の法的定義は労働基準法第9条を参考)また、広義の意味での労働者(内定者)でもない。また、企業の一部にとって就活生は消費者という見方も出来る。消費者の権利が叫ばれて久しいが、彼らはその感覚を就活生-企業の間に準拠させようとしているのではないだろうか。これは言う人のところの「お客様感覚」というところだ。少なくとも「今後、労働者になるのだから、労働基準法に準拠して対等であるべき」という論理を持ち出すのなら、それは決定事項でもないのだから無理な話だ。

■何を目指しているのか

組合代表の宮内委員長に「そのまんま」の質問をしたTwitterユーザーへの返信があったので、引用する。

お問い合わせありがとうございます。いま、就活のルール…例えば12月に説明会解禁、4月に採用活動解禁など…は、すべて企業側(経団連)が決めたものです。契約というものは対等な立場でするもので、雇用契約とそのプロセスも対等な立場で結ばれるべきまのだと考えています。 / そのための方法は二つあります。一つは法律をつくること。二つは就活生が力をもって、このルールを作れとせまることです。二つ目の方法を実践するための組織が就活生組合です。また、法律を制定しろと迫るのにも、組織としてしたほうがいい。 / この二つの方面から、採用活動者と経済的弱者たる就活生との対等な契約の確保をする。就活生組合は、そのための組織です。お答えになっていれば幸いです。

まず、「例えば12月に説明会解禁、4月に採用活動解禁など…は、すべて企業側(経団連)が決めたもの」としているが、まず第一に企業の採用活動を企業が決めるのは全くもって自然な話だ。それを大学側がどうこう指摘して、両社で確実な合意プロセスを踏めというのは、企業にとっては企業活動の主権侵害だろう。

ところで対等なプロセスうんぬんというのであれば、雇用活動については大学側からも指摘はされている。例えは平成20年7月には社団法人国立大学協会、公立大学協会、日本私立大学団体連合会の3団体会長連名で要請書が出され、その要望として「正式内定日は卒業及び修了学年の10月1日以降とし、正式内定開始前の9月30日以前に内定承諾書、誓約書、連帯保証書の提出を求める等、学生の自由な就職活動を妨げ、心理的な負担となる拘束を行わないこと。」と明記している。

また、経済同友会は2014年度から新卒採用活動の早期化是正を打ち出している。『新卒就職採用活動の適正化に関する意見』(2011年1月21日)によれば、

①広報活動の開始時期
(現 状)大学3年生の 10 月~
(是正案)大学3年生の3月以降とする。(修士課程は1年生の3月以降)
②選考活動の開始時期
(現 状)大学4年生の4月~
(是正案)大学4年生の8月以降とする。(修士課程は2年生の8月以降)

としており、この発表を受けて社団法人国立大学協会は手放しの歓迎をしている。同様に日本経団連もこの前後に12月スタートの就活について発表をし、手放しとまではいかないが、一定の評価をしている。ここまでを見て、企業側(経団連や経済同友会)が全く大学側と折衝していないのは明白だろう。

また、「一つは法律をつくること。」「二つは就活生が力をもって、このルールを作れとせまること」とあるけれども、法律はフレキシブルな対応が苦手だ。(法律の改正には国会での発議から討論、そして採決、公布、施行と長い流れが生じる。)本当に法律にするべきなのだろうか?例えば政令や閣議決定でもいいのではないのだろうか?そして、このルールを作ることの為に、法律案を策定しているようだけれども、ではロビー活動をしているのだろうか?実際に法律を変えようという動きが、正直全く見えない。

■どれだけ寄付を募ればいいのだろう

大幅な赤字というのがどれだけの赤字を指すのか不明だが、サーバー代とドメイン取得代金は一般的に「大幅な赤字」には成り得ない。

念の為解説をしておくと、一般的にサイトの公開にはサーバーが必要になる。(レンタルサーバーの多くでは、適当なドメインを割り振られるので、ドメインは必ずしも取得しなければならないものではない)このブログでも使っているロリポップサーバーとムームードメインというサービスは、低価格帯のレンタルサーバーサービス会社として著名なのだが、ムームードメインを利用してドメインを取得した場合、サーバーの初期費用が無料になる。最も一般的なドメインである「.com / .net / .org」は年間950円、レンタルサーバーは月額105円からなので、年間のサーバー代とドメイン取得代金は最低2000円近くでどうにかなることになる。東京都内でアルバイトをした場合の最低賃金でいえば3時間分で、取り敢えず1年間の運営ができるのだから、これは「大幅な赤字」とは言えないだろう。

あと、「100円200円で構いません」と言っているが、たぶんその金額では振込手数料のほうが高くなるだろう。

ぶっちゃけ金が目的なのか?とも思えてくる。それぐらい前掲したアカウントでは寄付の募集をしている。

■代表の資質

代表の宮内春樹氏( @HaruYauchi )も不思議な人だ。

※ツイート消える可能性もあると思うので、一応補完

「日本のテロ対策の最高責任者」という下りに、こちらが赤面してしまいそうだけれど(「日本のテロ対策の責任者」ならともかく、「日本のテロ対策の最高責任者」は、2011年12月現在、野田佳彦内閣総理大臣のはずだ)、いったい叔父様の職業で何が変わるというのだろうか…。このデモ活動の裏には政府の力や役人の力がかかっていることを暗喩したいのだろうか。全く意味が分からない。ちなみに余談だが、彼の言う「日本のテロ対策の最高責任者」が、「日本のテロ対策の責任者」という意味で使われていたのであれば、外務省でテロ対策を主管としているのは外務省領事局邦人テロ対策室、ないしは海外邦人安全課であるから、その長たる外務省領事局邦人テロ対策室長ないしは海外邦人安全課長なのだろう。外務省幹部の役職と氏名は同省ホームページに公開されているが、まああとはggrksということにしておく。

■個人的所感

第一、就活うまくいっている人を彼らは研究しようと思わないのだろうか?僕が言えるセリフではないけれど、1年目も2年目もフル単位を取っていて、3年前期までに卒業要件の80%以上を取得している学生だっている。学業に差し障りがあるというけれど、それはそれだけのエントリーをするなりの就活をしているからではないのか?

別に彼だって慶應の2年生なわけでしょ?慶應経済の友人もいるけれど、上手くいっている人は上手くいってる。そんなのは、極端な話東大に行って無職で自宅警備員も知ってるし、偏差値的には下から数えたほうが早いような大学から、就活生人気ランキング上位で、実利ある会社に就職した人だって知ってる。それを大学側や企業側の問題としている時点で、プロ市民でしかない。

あと、あのひろゆき氏も「学生がデモで『大学生活の結果を企業に見てほしい』と思っているのであれば、デモをするよりもスキルアップした結果を見せつけるのがベストだと思う」とSPA!で語ったらしい。(ニコニコニュース)まあともかく、お客様主義でしかないんだろうな、というだけ。

そろそろ「もうやめて遊戯」と杏子が走ってきそうなのでこのへんで。
つうか、この記事書く前に取材にでも行けばよかった、後悔。