カテゴリー : 徒然日記

パワーポイントを作るということ

会社を辞めて、10日経った。あっという間の10日間だった。
何より仕事に対する負担、ストレスといった類の、ネガティブ思考なものが減ったことが大きいし、それに自分の時間が創れることが大きい。結論から言えば、やはり辞めてよかったと思う。

ということで、今は某コンサルティング先で作ることとなっているパワーポイントスライドを作っている。Office2010をインストールしたのだが、かなり使い勝手はよい。(まだまだなれないところもあるが)

さて、人によってパワーポイントの作り方ってあると思うんだけれど、一般的に美しいと思われるのは下記の通りではないだろうか。

下書き・構成 4 : 文章・素材 3 : レイアウト 2 : チェック 1

しかし、自分はこういう風な作り方をしている。

スライドマスタ・デザイン 4 : 下書き構成 3 : 文章・素材 2 : チェック 1

パワーポイントで、デザインがあからさまに「フツー」なものは大嫌いだと思っている。ワードやエクセルならともかく、パワーポイントというのは、画用紙の上に表現する美術に近いものであって、その自由性は非常に高いはずなのだ。そのパワーポイントで、機能を殆ど使わないで作られたスライドっていうのは、あまりにも通俗的なものというか、創作性に疑問が出る。そういうスライドを作る人って、通俗的な人間じゃないかと勘繰ることすらある。

これが僕ならいいけれど、やはりクライアントに対して提案する資料を作るときに「通俗的」なものと「独創的」なものとを出されたらどちらがいいだろうか。セミオーダーメードという言葉があるけれど、そこにある程度テンプレートなるものが(実は)あったとしても、やはり受け取って読む側が「独創的」なものを感じてくれれば勝ちなんだと思う。

まあ、こんなのは正直理想論。この理想と戦うことになる現実という名の対抗馬はすなわち「納期」である。
ということで、またパワポに向かうことにしよう。

のぞみN700系はサービスもよい。

関西出張ということで、徹夜で関西に向かっている。こういう日に、やはりJRの凄さを思い知らされる。

昨晩は終電で帰宅した。ちなみに自宅のある三鷹に1:15に到着する中央線各駅停車は関東で最も遅くまで運行している列車でもある。(遅れなどがない場合)そして、僅か3時間25分後には、もう始発電車が走っているのが、JRという企業だ。

そして始発新幹線だ。ちなみに、東海道新幹線の始発は6:00東京発だと思われがちだ。(いや、確かに正しいっちゃ正しい)だが、その同じ時間にお隣品川から出発する電車があることをご存知だろうか。同じN700系の博多行き、ということは、東京~品川間の時間差がそのまま先着差となり、すなわち「関東始発でもっとも関西圏に早い時間に到着する電車」になる。ちなみに6時より前に新幹線が運行できないことは、法律上の規定による。

さて、今、ちょうどそのN700系(品川始発の、のぞみ99号)で関西に向かっている。(ちょうど新横浜を出発したあたりでこの記事を書き始めた)N700系は無線LANサービスを提供していて、トリプレットゲート社と付き合いがある関係でワイヤレスゲートに加入しているので、ネットが使い放題である。無線LANが使えて非常に便利なことは言うまでもない。

N700系はスタッフ教育も非常に素晴らしい。車掌が車両通行時には、車両の出入りで必ず一礼をする。ここまでは、実はどの車両でも同じことなのだが、やはりしっかりと止まって、しっかりと礼をして、体を起こして、そしてから動き始める。。。ここまで気持ちいい礼をしてくれるスタッフは、実はそんなに多くない。そういった意味でも、N700は訓練された車両だ。

それにしても、非常に気持ちいい青空が広がる朝だ。ほぼ徹夜の自分には、この太陽と青空が眩しくてしょうがないけれど、これからコンサルティング先のマスタースケジュールをガントチャートで再度作成しなくてはならない。寝る暇などないのだ。ということで、仕事でもします。あとで撮れたら富士山でもアップしたいところだけれど。。。

ノーベル化学賞について

ノーベル化学賞に日本人が選ばれたというニュースが、昨日入ってきた。午後7時ごろのことだ。
客先だったので、なんとも表に出さない表情で喜んでしまったのだが、技術立国日本だからこそ、研究者たる方々の、これからの研究にもモチベーションあがることだろう。

さて、そのニュースについて、気になる点があった。

根岸・鈴木氏、特許取得せず…栄誉の道開く一因

読売新聞 10月7日(木)12時46分配信
 今年のノーベル化学賞に決まった根岸英一・米パデュー大学特別教授(75)と鈴木章・北海道大学名誉教授(80)は、パデュー大の故ハーバート・ブラウン博士の下で学んだ同窓生だが、2人とも、受賞対象となった技術について特許を取得しなかったという点でも共通している。 経済的なメリットは逃したかもしれないが、特許を取らなかったことで技術は世界へ広く普及し、研究者最高の栄誉へと道を開く一因にもなった。 根岸氏は6日、受賞者発表会場のストックホルムからの電話インタビューで、クロスカップリングについては特許を取得しなかったと明かした。根岸氏は「特許を取得しなければ、我々の成果を誰でも気軽に使えるからと考え、半ば意識的にした」と述べた。

確かに、彼らの主張は素晴らしいことだ。研究のスピードを速めるため、特に生産技術に多大な進歩を残した受賞者の方々の発明は、その応用性を鑑みれば、特許による様々な縛りが起きなかったことが、今の生産技術発達という「結果」をもたらしたに違いない。なので、繰り返し言うが、意図的に特許を取らないという方法によって、技術発明の世界に貢献したことは、非常に喜ばしいことである。

然し、そこで考えなくてはならないのが、「たとえば特許を取って、その利用料・ライセンスをフリーにする」ということはできなかったのだろうか。例えば、昨今の技術やノウハウは、(ソフトウェアであれば)オープンソースという形で、無償にて提供される。それが営利的なものか、非営利的なものかについてのみ、場合によればその権利に制限がかかることはあるが、たとえばWordPressなどであれば、それすら問題ではない。

なぜそういう疑問を提示するかといえば、答えは簡単である。すなわち、「(受賞者と)同じ考えを持たないよからぬ輩に、特許を取られてしまうというリスクは考えたのか」という一疑問があるからである。この技術を応用して利用しようと考える研究者は、当然この技術発明についてある程度の見識・知識を有することとなるはずだ。その際に、この技術から応用発展する成果物に対して保護を加えるため、前掲した「あくどい」ことをする人はいなかったのだろうか。

もっとひどいことを言えば、そういった技術を盗むことを専門にする方々もいらっしゃる。特に最近は某アジアの国なんかで、そういった問題が非常に多い。知的財産権と技術発明とは切っても切れない関係だからこそ、発明と発明者に対する保護=特許、という枠組みではなく、「発明者の発明した意図、その意向」が反映されるような権利関係の改善糸口が見つかれば、技術立国日本がこれ以上大きな問題を抱えなくて済むと思うのだが。。。