鮎の独断と偏見で撰ぶクラシック名演奏集(2)

『パガニーニによる大練習曲』第3番 嬰ト短調 (ラ・カンパネラ) 演奏:アンドレイ・ガヴリーロフ 
Grandes Etudes de Paganini, S. 141 played by Andrei Gavrilov


ラ・カンパネラというと、やはり日本人は第一にフジ子・ヘミング氏の演奏が出てくるんだと思うが、あれはあれで、これはこれ。
そもそもフランツ・リストのエチュードなのだから、早く演奏すること自体を否定するのは間違っていると思うのだよね。もちろん、フジ子・ヘミング氏の演奏は我々日本人の鐘を彷彿とするような厳かな、しかし綺麗な力強さがあって好きなのだけれど。

ガヴリーロフもそうだけれど、リスト演奏者ってショパン、ラフマニノフ、プロコフェイフあたりがやはり得意になるのだろうか。マルタ・アルゲリッチにしてもそうだけれど、本当に力強い。

そしてガヴリーロフはなんといっても、このトリルの速さ。45指トリルもそうだけれど、ラ・カンパネラは正直トリルが鍵っていうのもあって、この速さはすごいなー。と。

あとはクライマックスですよね、コメントにもあったけれど、手が見えなくて本当に残念。演奏者の感情移入も素晴らしくって、本当に「練習曲である」ラ・カンパネラの演奏って感じでいいと思います。


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