鮎の独断と偏見で撰ぶクラシック名演奏集(3)

『トリッチ・トラッチ ポルカ』 作品214  演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1992年ニューイヤーコンサート
Tritsch-Tratsch-Polka op. 214 played by VPO and Carlos Kleiber on 1992 NewYear’s concert


動画2曲目です。冒頭の威勢の良さといい、一連の旋律には凄い勢いがあって、聞いている方も気分が高揚してくる曲です。もともとは合唱付きであって、そっちを知っているとさらにメロディの美しさを楽しめる曲です。高音域が長く続く曲だと思いますが、トリッチトラッチが「女性のおしゃべり」という意味らしいので、なんとなく納得してしまう。運動会で聞いたことある人ももしかしたらいるかも知れませんね。個人的には、このカルロス・クライバー指揮の速い演奏が大好きです。

そもそもカルロス・クライバーが好きになったのは、「この」指揮なのに、迫力を全面に出した演奏で、でも乱れることが殆ど無くて、むしろ「この」指揮が落ち着いて見えるのに安定しまくっているという、その優雅さに憧れるからなんでしょうか。リハーサル映像を見たことがありますが、めちゃくちゃ厳しい。だからこそ完成されるんでしょうな。。。

ちなみに合唱有りは以下。

指揮:クラウディオ・アバド
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
合唱:ウィーン少年合唱団

追記:ちなみにこの曲、あのシフラ編曲のピアノ版があるのでも有名ですね。音質が残念ですが、どうぞ。最後の左手の跳躍は必見。

IS03が好調な件について

東京に帰ってきました。この街は物価が高いと心底思うようになりました。

下記記事は、今日付けのITMedia発記事。正直言って、IS03のセールスにレディ・ガガの強さが本領発揮された件についてはやはり否めないのだと思う。ただ、先駆者だけでなく追随者たる20歳~30歳の女性なんかが本格的に参入してきたという点で、スマートフォン(正確にはandroid端末と言っておこう)の普及促進に大きな一歩を与えた契機であることは間違いないだろう。

ここ最近、友人と「iPhoneがandroidに抜かれる日」の予測をしている。去年後半なんかは、僕は「2013年」論者であった。然しながら、本当に様々な機種が一気にリリースされたこの数か月の動きを見ていると、どうしてももうちょっと早い段階なのではないか、という心配もしてきている。2012年の夏(即ちiPhone 5 の上位機種リリース前)には、もはや逆転し、iPhone 5+ ?のリリースにはだれも目を向けなくなってしまうというような、そういう流れになるのではないだろうか、という予測だ。

日本人の気質的に、様々な機能(Felicaでもいいし、高機能カメラでもいいし)が搭載された「全部盛」携帯電話に対する需要は、やはり大きい。昨日も井の頭線で、向かいにいた女子高生が話していたが、何の機能があって、カメラの画素数がいくつかは、スペック的に最も重要であるような話をしていた。(というか、携帯電話の比較において、機能的な部分ばかり話していた)そういう意味では、iPhoneに限界があるのは正直否めないだろう。その先にあるものはなんなんだろうか。ちなみにこれまでの携帯電話が殆どシャープ製だったので、当然そこに期待するところである。

IS03「たいへん好調」 3割が女性、Skypeダウンロードも3割

 KDDIの田中孝司社長は1月24日に開いた10~12月期の決算会見で、スマートフォンの好調ぶりをアピールした。10月に発売したIS03が「たいへん好調」(田中社長)で、同期のスマートフォン販売台数は39万台に。2011年3月期通期では100万台を超える見通しだ。

【拡大画像や他の決算資料】

 IS03は、シャープが開発したスマートフォン。おサイフケータイやワンセグ視聴など日本独自の機能を備え、1台持ちにこだわった端末で、レディ・ガガさんを起用したテレビCMなどで猛アピールしてきた。

 ユーザーは、既存auユーザーの機種変更が92%、残りの8%が新規という。機種変更中心となったのは、予約殺到で「弾切れが起きた」ため。「新規の客にもう少しまわるほど在庫があれば、もっと新規獲得ができたと思う」と田中社長はみている。

 ユーザーは3割が女性だ。「新しいガジェットは男性の利用者が圧倒的に多いが、IS03は女性に支持いただいている」と田中社長は胸を張る。年齢別に見ると、購入者の3分の2が20~30代という。

 ユーザーの86%がスマートフォン向けパケット定額サービス「ISフラット」に加入。機種変更したユーザーの音声ARPU(加入者1人当たりの売上高)は減少しているが、パケットARPUは40%向上しており、「音声ARPU下落の影響を緩和している」。

 「禁断のアプリ」Skypeのダウンロード率は30%。鳴り物入りで登場した割に少ないようにも見えるが、「LISMO」に次ぐ2位の人気で、「内部の計画に比べると、結構ダウンロードされたという認識」だ。ブログやSNSなどのアカウントを一元管理できるアプリ「jibe」は、ユーザーの4分の1が会員登録しているという。

 期末に向け、高画質で防水に対応した「REGZA Phone IS04」(今春に発売予定)、コンパクトな「IS05」(同)、グローバルモデル「SIRIUS α IS06」(昨年12月に発売)も投入。ラインアップの拡大で、幅広い年齢層や女性ユーザー拡大を目指し、通期でスマートフォン販売100万台超えを見込む。【ITmedia】

阿久根市人事(副市長解任)について

阿久根市の市長選挙はやっぱりこういう結果になった。正直想定内だったとはいえ、結構あっけらかんとして、そんなもんか、というところだろうか。前市長のやり方については、確かに様々な問題があったとはいえ、その主張はそんなに大きく間違っていなかったのではないか、というのが個人的な意見だ。古臭い地方自治をそのまま現代に(下手に)当てはめてみたという図式はなかなか受け入れられるものではないと思う。

新市長のこれからに期待したいところだが、一点だけどうしても気に食わないことがあった。それが副市長であった仙波氏の解任である。仙波氏の副市長就任は、その就任自体がそもそも問題となり(いわゆる専決処分による就任の為)様々な物議を醸していた。その中で、必ずしも味方ばかりでない、否、むしろ敵ばかりである議会相手、マスコミ(?)相手に、よく市長を支えていたと思う。

しかし、選挙で市長が敗れると同時に、仙波氏は即座に辞意を表明した。これは市長が就任したその日の朝のことである。多くのマスコミは、市長初登庁のニュースと同時にこれを掲載している。(例として、毎日新聞の見出し「阿久根市:西平新市長が初登庁 仙波氏は辞意表明」 2011年1月17日 12時10分 更新:1月17日 12時48分)

これに対し、市長は解任という処分を下した。理由は専決処分であったからという。しかし、その他の専決処分の内容については、「議会の対案を待つ」(ボーナス半減条例)だとかで、具体的な取り消しは行われていない。

察するに、新市長は前市長との決別を表現するために、この方法を採ったということが容易に想像できる。一般的に、市長が選挙で敗北した場合、その補佐をする副市長は新市長に対し、辞表(ないしは進退伺)を出すのが通例である。(これは一般的な都道府県知事と副知事にも言える)副市長は、市長が選任したものであるから、副市長は直接的に選挙民によって選ばれた訳ではない。言い方を変えれば、選挙という弁明の機会が設けられることなく、市長を支える女房役であったから、負けたら負けたなりの…という意味で、辞表を預けることになる。(通例的には辞職することになると思うが、場合によっては留任することもある)

この解任は、あからさまに前市長の市政を真っ向否定する為だけのパフォーマンスであると言わざるを得ない。これまで阿久根市で行われてきた様々なパフォーマンスからしたら、大したことないという意見も聞こえてこよう。しかし、新市長就任後、最初の執行が「副市長解任」とあって、このニュースを見た人たちの中に「阿久根市、一件落着也」と素直に思えた人は少ないだろう。(ちなみに、その後も前市長の名前が掲載されたパンフレットの回収など、前市長色の払拭が当面の課題のようだ)

阿久根市はせいぜい人口2万人強の素敵な田舎である。今月31日には議会解散請求の住民投票が公示され、来月20日に投開票が行われる。この街に安らかなる平安の時間が訪れることを望んでやまない。